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  • 執筆者の写真Hirokazu Kobayashi

古稀からが生きがい!

更新日:6 日前

小林裕和

(株)グリーン・インサイト・代表取締役/静岡県立大学・名誉教授・客員教授

 

同居している孫娘が小学校1年生になった。人の一生は有限と言えども、新しい命が引き継いでくれることを嬉しく思いつつ、自分のその頃を思い出す。私は妹とは7歳違いのため、幼少期は一人っ子として過保護に育てられた。保育園の年長組ぐらいの頃か、A君は一人で散髪に行けるのに、私は母の付添がないと不安で仕方がなかった。また、Bさんは本をもって保育園に通っていたのに、私は保育園が嫌いで、さらに字を覚えることにも興味がなかった。これらのA君やBさんは、古稀同窓会で会う方々である。時間と空間を共有する同窓生とは、一生の付き合いとなることを改めて認識した。

 

「生きがい」 とは主観であり、個人に帰属する。また、その主観は環境の影響を受ける。2年間弱暮らしたアメリカ合衆国より、私はヨーロッパの気風が好きだ。国ごとの気質や文化の違いとして、イギリスとフランスの対比は興味深い。個人的な例外はあると言う前提だが、イギリス人は 「生きるために食べている」 。一方、フランス人は 「食べるために生きている」 と言う印象を受ける。具体的には、イギリス食は質素で薄味、かつ食事に時間を掛けない。フランスはその逆で、彼らは食べ物に関してなら話題も大好き。フランスで食事に誘われると、夕方から深夜までに及び、飲食を楽しみながら親交を深めることになる。私自身は、イギリスよりフランス的価値観の方が受け入れやすい。私の場合は、食べ物と言うより、好きなことをしているうちに古稀になったのだ。これを 「ラテン的楽観主義」 と呼ぶこととし、幸運にも感謝する。ある音楽家が、「人生に音楽以上に価値があることはありますか」と言っていたが、私に言わすと、「研究」 以上に楽しいことはなく、職業は 「研究者」、趣味は 「研究」 である。口を挟みすぎて大学の運営にも関与したが、「好奇心と勘違いの自信」 をモットーとしてきた。

 

生きるために働くと言うイギリス的人生観は、日本人のそれに近いものがある。日本は2007年より超高齢社会に突入した。超高齢社会とは、65歳以上が全人口の21%以上と定義されている。日本は、これで世界の最前線に位置する。日本での定年は延伸しつつあるが、未だ60歳が主流で、その後は嘱託で70歳ぐらいまで働くケースも見受けられる。そこで、体が元気で多少の蓄えがあればと言う前提になるが、古稀になると好きなことができる。世の中の役に立ちたい人、趣味を楽しみたい人、家族との時間を大切にしたい人、未だ稼ぎたい人など。私の大学時代の友人は、毎日が 「サンデー毎日」 だと称し、夫婦で夏は北海道、冬はタイで過ごしている。私はと言うと、好きな 「研究」 を継続し、できたら世のため、また金儲けにも繋がらないかと画策し、大学を定年退職後会社を立ち上げた。これには定年がないのが利点。公的や民間財団の助成金を受けつつ、植物バイオテクノロジーの開発と事業化に取り組んでいる。

 



 

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